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このやり方で安心!おすすめ額装マニュアル

作品制作の仕上げに欠かせない「額装」 実は額縁と作品の相性次第で、作品の魅力がより引き立ったり、逆にちぐはぐな印象になってしまうこともあります。 完成した作品をより素敵に見せるために、額縁選びのポイントをこの記事でご紹介します。 ぜひ参考にしてみてくださいね!

【目次】

◾️ 額縁の選び方

額縁には、作品の状態に合わせて額装できるものと、額装が難しいものがあります。 まずは、ご自身の作品がどのタイプに当てはまるかをチェックしてみましょう。 適した額縁を選ぶことで、作品をより美しく、安心して飾ることができます。

厚みのない平面作品の場合

デッサン額縁 水彩画、版画などの平面作品を飾るための額縁です。 マットという台紙を組み合わせて使うことで、より洗練された印象になります。

主にキャンバスに描かれた厚みのある作品の場合

油絵額
キャンバスや厚みのあるパネル作品は、油絵額縁で額装することができます。 まずは作品の号数(F10号など)を確認し、そのサイズに合った額縁を選びましょう。
 
立体額縁 立体額は、厚みのある作品を立体的に見せるための額縁です。 額の背面から、キャンバスやパネルをネジでしっかり固定するスタイルなので、作品の側面もそのまま見せることができます。

◾️ マットの付け方

マットとは、作品を額装する際に使う台紙のことです。 額縁と作品の間にマットを挟むことで、作品の魅力を引き立てるだけでなく、ガラス・アクリル面が直接作品に触れるのを防ぎ、作品を守る役割もあります。
⚠️ マットを使うときのポイント
  • 窓サイズに注意
    • マットの窓は、作品の描画部分より少しかぶる程度の大きさで設定しましょう。
  • ズレ防止をしっかり
    • 作品が中でずれないように、専用のテープなどでしっかり固定します。
  • 自作マットはNG
    • コピー用紙や画用紙などで作ると、どうしても質感がチープに見えてしまい、せっかくの作品の雰囲気を損ねてしまうことがあります。

◾️ 額装した後に、最後のチェックを!

額装が終わったら飾る前に以下のポイントをしっかり確認しましょう。 ちょっとした見落としで、せっかくの作品が台無しになってしまうことも。 このひと手間で、仕上がりのクオリティがぐっと上がります。
  • 壁掛け可能かチェック
    • フックや吊り紐、金具がしっかり取り付けられているか確認しましょう。
  • 汚れや傷のチェック
    • 額縁、マット、アクリル(ガラス)に傷や汚れがないか確認。気になる場合は修理や交換を。
  • 作品とマットの固定確認
    • 作品とマットがしっかり固定されているか、専用テープでズレを防止しましょう。
  • マットの汚れチェック
    • マットにシミや汚れがないかも忘れずにチェック。
  • アクリル板・ガラスのチェック
    • 表面に傷、汚れ、指紋がないか確認しましょう。
  • 内部のホコリチェック
    • 最後に、作品とガラス面の間にホコリや髪の毛が入り込んでいないか、しっかり確認!

◾️ よくある質問と注意事項

Q. 額は100円均一で購入したものでも良いでしょうか? A. お手軽ではありますが、実際に飾ってみるとどうしてもチープな印象になってしまい、作品の魅力が損なわれてしまうことが多いです。絵画の額装用として作られた額縁からお選びいただくのがおすすめです。 Q. 手持ちの安価なフォトフレームでも大丈夫ですか? 市販の安価なフォトフレームは、一見コストを抑えられるように見えますが、見た目・耐久性・固定力すべての面で不安があり販売用には不向きです。“作品の価値を守る”ことを優先して、きちんとした額縁をお選びください。
Q. 折り曲げ式の金具を使用した額でも良いでしょうか? A. 折り曲げタイプの金具は輸送中や使用中に破損しやすいため、トラブルの原因になりがちです。Casieではトンボと呼ばれるしっかり固定できる金具を使った額縁を推奨しています。
Q. 床や棚に直置きしかできない額なのですが良いでしょうか? A. 飾る場所が限られるため、レンタル・販売のチャンスを逃してしまう可能性が高くなります。壁に掛けられるよう、紐を取り付けられる額縁をお選びいただくのがベストです。
Q. 正面から紐が見えてしまう額なのですが良いでしょうか? A. 紐が見えてしまうと、せっかくの作品の印象が損なわれてしまいます。お客様の中にはそれを気にされる方がとても多いので、紐が裏側でしっかり固定できるタイプの額縁をお選びください。
Q. アクリル板とガラス板、どちらが良いのでしょうか? A. Casieでは、輸送中の破損を防ぐためアクリル板の使用をおすすめしています。
Q. おしゃれで手頃な価格のフレームを使っても大丈夫ですか? A. シンプルで高見えする市販のフレームは人気ですが、耐久性や固定金具の強度が不十分なものも多く、輸送にはあまり向いていません。とくに背面のパーツが折れたり、フレームが歪んだりするケースが多く見られるため、Casieでは額装用にしっかり作られた額縁をおすすめしています。 Q. 自作の額縁を使ってもいいですか? A. 気持ちはとてもありがたいのですが、手作りの額縁はどうしても仕上がりにムラが出やすく、見た目や耐久性の面で不安が残ります。販売用として出品される場合は、額縁屋さんに額装をお願いするか既製品を購入するのがおすすめです。

◾️ Casieのおすすめ!

迷ったら、シンプルな額縁を選ぼう

最近では和室のないお家や、シンプルな家具が主流になってきたこともあり、豪華な装飾のある額よりもも一色使いのシンプルな額や木目調の額が人気です。どんなジャンルの作品とも相性が良く、ナチュラルモダンや北欧風インテリアのお部屋にも馴染みます。「どんな額縁がいいか分からない……」と迷った時は、まずはシンプルな額から試してみるのがおすすめです。

額縁は、作品を完成させるうえでとても大切な要素です。 どんな額を選ぶかによって、作品の見え方も印象も大きく変わってきます。
今回ご紹介した額の選び方や飾り方を参考にしながら、 あなたの作品にぴったり合う、納得のいく一枚をぜひ探してみてくださいね!